木村将志さんの個人大賞

以前つくったWebサイト本の記憶での企画「個人大賞」に頂いた投稿を転載致します。

【個人大賞とは】あなたにとって「一番」の本は何ですか。皆がそれぞれ一番お気に入りの本を一冊ずつ持ち寄ったら、きっと素敵な場所ができあがるはずです。個人大賞はそんな「一番」の集う場所。実名制です。

『刑事コロンボ さらば提督』(リチャード レビンソン)

刑事コロンボ さらば提督 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)

刑事コロンボの名前を耳にしたことがある人は多いと思いますが、その中でも異色の作品がこの「さらば提督」です。刑事コロンボのシリーズでは「最初に犯人がわかっていてそれを主人公のコロンボがどう追い詰めていくか」を描いているものがほとんどなのですが、この作品では最後まで犯人がわからない。まあ普通の推理小説なんかと同じ形式です。なのになぜ紹介したかと言うと、単純に推理小説としてレベルが高い、難しいからです。ラストのコロンボが見せる洞察力に驚嘆します。

(木村将志/20代/大学生)
2013年6月1日