大野利菜さんの個人大賞

以前つくったWebサイト本の記憶での企画「個人大賞」に頂いた投稿を転載致します。

【個人大賞とは】あなたにとって「一番」の本は何ですか。皆がそれぞれ一番お気に入りの本を一冊ずつ持ち寄ったら、きっと素敵な場所ができあがるはずです。個人大賞はそんな「一番」の集う場所。実名制です。

『麦の海に沈む果実』(恩田陸)

麦の海に沈む果実 (講談社文庫)

この本は、私が今まで読んだ中で一番はまり、何度となく繰り返し読んだ本です。読む度に、共感、疑惑、興味、悲しみ、喜び、怒り、恐怖、憧れ…色んな感情が次々に湧き、飽きない。日常とは離れた話だけど、風景や敷地の描写が詳しく、想像力が働いてしまい、どこかで起こり得てるのではないかと思ってしまってるのも面白い。この本の話の世界に行ってみたいけど、実際にあったら怖いから、やっぱり読むことでその世界を覗く位がちょうど良いかななんて思う。

この本の良さを言葉で伝えられる程の表現力を持ち合わせていない事が、凄くもどかしいのですが、読む価値はあると思います!

(大野利菜/20代/大学生)
2013年6月7日

木村将志さんの個人大賞

以前つくったWebサイト本の記憶での企画「個人大賞」に頂いた投稿を転載致します。

【個人大賞とは】あなたにとって「一番」の本は何ですか。皆がそれぞれ一番お気に入りの本を一冊ずつ持ち寄ったら、きっと素敵な場所ができあがるはずです。個人大賞はそんな「一番」の集う場所。実名制です。

『刑事コロンボ さらば提督』(リチャード レビンソン)

刑事コロンボ さらば提督 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)

刑事コロンボの名前を耳にしたことがある人は多いと思いますが、その中でも異色の作品がこの「さらば提督」です。刑事コロンボのシリーズでは「最初に犯人がわかっていてそれを主人公のコロンボがどう追い詰めていくか」を描いているものがほとんどなのですが、この作品では最後まで犯人がわからない。まあ普通の推理小説なんかと同じ形式です。なのになぜ紹介したかと言うと、単純に推理小説としてレベルが高い、難しいからです。ラストのコロンボが見せる洞察力に驚嘆します。

(木村将志/20代/大学生)
2013年6月1日