『君の望む死に方』(石持浅海)

扉は閉ざされたまま』に続く
倒叙作第二弾

またやってくれた石持浅海!!

君の望む死に方 (祥伝社文庫)

犯人が誰か最初に分かるのが倒叙だけど

今回はそうじゃない倒叙登場
その設定だけで面白すぎる

私はこの本を読み終えた後
感動で茫然自失

その余韻から3日間以上抜け出せなかった

『扉は閉ざされたまま』(石持浅海)

気になる人とメールをやりとりするとき
文中の一字一句に意味を見出そうとしてしまう

込められてもいないメッセージを読み解き
失敗する

人の発言からどれだけのことが分かるだろうか

石持浅海氏は各作品の中でこの問いの答えを追求している

「他人のちょっとした仕草や、短い言葉からその心の内を推察するのは難しいですね」(石持浅海:『Rのつく月には気をつけよう』より引用)

その発言のその部分からそんなことまで分かるのか
と毎度驚かされる

彼の作品の中で最も興味深く
今では私の一番好きな本となっているのが
この『扉は閉ざされたまま』だ

扉は閉ざされたまま (祥伝社文庫)

犯人が誰か最初から分かる
「倒叙」という手法が用いられたミステリー小説

自分が犯人になったような気分で
徐々に追い詰められていくスリルがたまらない

発する言葉ひとつひとつに
気が抜けない