『海皇紀』(川原正敏)

「海を知り 風を知り 宇宙を知る
それでオレ達は何処へでも行ける
その自由さえあればいい
故に・・・その自由を脅かすやつらとは 戦うのさ」
(海皇紀11巻)

海皇紀(1) (講談社コミックス 月刊少年マガジン 637)

スキーを初めてやったとき
重力で動くことに感動したが

エネルギー保存を考えれば
あれって結局リフトを動かす電力で動いてるようなもので
“自然”ではない

一方で帆船は完全に”自然”に動く

電力無しで風の力だけで海の彼方へ行けるなんて
ロマン

海皇紀はそんな帆船をめぐる漫画だ

向かい風に切りあがる
男の漫画

『レインツリーの国』(有川浩)

私が有川浩さんにはまるきっかけになった本がこれ

彼女(長い間”彼”だと思ってた)すごいです
ハズレがほとんどない

唯一『空の中』はそうでもなかったなってだけ

百発百中で面白い小説が書けるなんて
天才です

レインツリーの国 (新潮文庫)

有川浩さんの作品は
設定や構図だけを見れば
他愛のない話でも
その他の部分で魅せてくる

例えば『植物図鑑』は
行き倒れていたイケメンを拾うという
くだらない妄想を軸に話が進むわけだが

その周囲で展開される
雑草との出会いの話が面白い!

いやいや
「雑草という名の草はない。すべての草には名前があります」
とのことだった

個人的には
ヨモギをめぐる話が面白かった

彼女の書く話は
徹底した取材と知識に裏打ちされている

それを想起して
感服させられる

いつか有川さんと会って喋ってみたい
絶対面白い